「ふくしまの湖沼群をとおして、人と地球の未来を考える。」
をテーマとし、猪苗代と磐梯山の自然に生息する様々な水生生物などについて知ることで、自然との共生について考えることができる、海の水族館とはまた違った魅力の「アクアマリンいなわしろカワセミ水族館」
こちらの記事では1号館をご紹介します。
猪苗代 緑の村へ
アクアマリンいなわしろカワセミ水族館は、「猪苗代 緑の村」の中にあります。
カワセミとカワウソの看板を目印に駐車場へと入ります。
緑の村にはいくつか施設がありまして、奥に見える建物が水族館です。
ちなみに、現在はピンク色ですが、6〜7月に外壁の一部が茶色に塗り替えられる予定だそうです。
こちらがアクアマリンいなわしろカワセミ水族館です。
ふと足元を見ると、水族館に向かう足跡があります。
これは本物のカワウソの足跡を拡大したものだそう。こんな形をしているんですね。
足跡を辿って進むと、入口にいろいろ見えます。
記念写真を撮影できる可愛らしいパネルや、ポスターが貼ってあります。
ポスターの絵のタッチが際立っており、非常に気になります。
入場料はこちら。
一般700円、小〜中学生300円、未就学児は無料です。
団体割引や、年間パスポートも取り扱っています。
1号館
入館してすぐ左手に受付があります。
館内は1号館と2号館に分かれており、受付のあること建物が1号館、写真奥の通路を進んだ先にあるのが2号館です。
館内を見ると、カワウソとカワセミをモチーフにした立派なトーテムポールが目に飛び込んできます!
企画展「必生仕事人 飼育のお仕事」
入口で気になったポスターは、こちらの企画展「必生仕事人 飼育のお仕事」のものでした。
期間は2021年4月17日(土)〜6月27日(日)です。
展示を支える飼育、繁殖、収集を行う影の立役者、飼育員。
普段は表に出てこない飼育員の裏の顔を余すことなくお見せするという企画だそう。
ポスターの人物の表情に「裏」感を感じます。
「元締め 飼育員Y」
「龍蝨道士 飼育員H」
「獺回し 飼育員N」
「鳥使い 飼育員M」
飼育員の方々のプロフィールはとても特徴があり、飼育員さんたちの魅力を知ることができます。
見ているだけでは分からない飼育や展示のさまざまな工夫や、生き物への溢れんばかりの愛が感じられる、とても興味深く面白いものでした。
館内にはFree Wi-Fiが設置されており、 企画展示コーナー内にあるQRコードを読み取ると、水族館内だけで見ることができる特別なオンラインガイドを利用できます。
季節によりいろいろな企画展を行っており、今は新型コロナウイルス感染症の影響で行っていませんが、以前はハンズオンと呼ばれる、子ども達が触ったり見たり匂いをかいだりする体験ができる展示を行っていたそうです。
龍蝨道士 飼育員H
そしてこの展示の中で登場する飼育員Hさん。
今回は特別にこの「龍蝨道士 飼育員H」こと、平澤さんに館内をご案内していただきました。
平澤さんはゲンゴロウの魅力に取り憑かれており、2015年アクアマリンいなわしろ水族館の立ち上げに参加し、館内にゲンゴロウなどの水生生物に焦点をあてた「おもしろ箱水族館」を作るなどして、アクアマリンいなわしろゲンゴロウ水族館として新たな一歩を踏み出させるなど(展示にそう書いてあります)、ゲンゴロウ道を突き進む大変研究熱心な方です。
解説内容がとても興味深く、最後まで楽しんで見学させていただきました。
どうもありがとうございました!
カワセミ水族館の名前の由来
緑の村の敷地の中に水族館があり、前身の猪苗代淡水魚館から現在の水族館に代わる際に、緑は翡翠(ヒスイ)につながるんじゃないか、翡翠という漢字はカワセミ(翡翠)に使われている、ということでカワセミ水族館という名前になったそうですが、オープン当初は『なんだ、翡翠いないのか』という様なことを散々言われてしまったそうです。
そこで3年目の時に県に申請をし、なんとかカワセミを捕獲して展示を始めて、名実ともにカワセミ水族館となったそうです。
「それまではカワウソはいたので、「カワセミはいないけどカワウソはいるよ」という自虐的なキャッチフレーズでやっていました。」
と、教えていただきました。
確かにカワセミ水族館と言われるとカワセミがいると思ってしまい、つい期待してしまいますね。
森のこばこ(2階)
2階は、木に対する親しみや木の文化への理解を深めるための「木育」施設となっています。
飲食禁止ですが、団体に限り予約制で飲食スペースとして借りることもできるそうです。
エレベーターの設置はなく、階段のみとなります。
ここからは靴を脱いで上がります。
右側には森の中をイメージしたような部屋。
靴を脱いで上がると、心地よい木の感触が伝わってきます。
平澤さん「こちらは、小さい子ども達が来て遊びながら生き物に興味を持ってもらえる空間を作ろうっていうことを館長と話をして、この木育広場を作りました。今は感染症対策で数を減らしていますが、ここには手作りのおもちゃを用意しています。」
写真右側のおもちゃは、木のボールが転がるピタゴラ装置です。
おもちゃを作るための工房があるそうですが、このピタゴラ装置やすべり台、館内入ってすぐのところにあったトーテムポールも、なんとパートさん達の手作りだそうです。
おもちゃだけでなく、このような材質の異なる板も置いてあります。
裸足でこの板を歩くと、木の種類によって全然質感が違うことが感じられます。
このような体験を通して自然と触れ合うことで、なんでだろうと疑問を感じて親御さん達と話をしてもらえたら、色々と想像力を膨らませてもらえるんじゃないかとの考えで置いているそう。
随所にクオリティの高い手作りの装飾が見られます。
オリジナル手作りグッズの制作体験ワークショップ
先程の企画展示スペースの隣にはワークショップを行うスペースがあります。
こちらは消しゴムはんこを使ってつくるエコバック作り体験。
こんな可愛いエコバックが作れます。季節によってハンコの種類を変えているそうです。
こちらは起き上がり小法師の絵付け体験。
白い無地の起き上がり小法師に好きなイラストを描いてオリジナルの起き上がり小法師が作れます。
起き上がり小法師は会津地方に古くから伝わる縁起物で、こちらでは喜多市の民芸工房KOSEPPEさんの職人さんが作ったものを使用しているそうです。本格的です。
金魚たちがたくさん
館長(元締め 飼育員Y)が金魚の達人だそうで、アクアマリンふくしまの大型の金魚の展示も担当していたそう。
今はこちらの水族館で館長をされていて、段々と良い金魚がカワセミ水族館にも集まってきているそうです。
見た事のない大きな金魚もいました。
この金魚はすでに大きいですが、まだまだ大きくなるそうで60センチ位になるそうです。
カワウソのふち
こちらではカワウソが2匹飼育されています。
この2匹は親子で、お母さんカワウソのチロルは12頭の子供を産んでおり、新潟のマリンピア日本海や上野動物園、井の頭自然文化園にも子供がいるそうです。
やっぱりカワウソは可愛いですね!
よーく見ると、鋭い歯と険しい顔をしていましたが、それでも可愛く見えてしまいます。
たくさんのオリジナルグッズ
たくさん商品が置いてありますが、この8割ほどがオリジナル商品だそうです。
すごいオリジナルグッズの数です!
スタッフのイラストを使って商品を作っているそう。
なかなかのラインナップです。
カワウソのぬいぐるみやTシャツ。
ぬいぐるみが綺麗に並んで見つめてきます。
会津木綿を使ったマスクや、カワウソになれるマスクもあります。
入館してすぐに見るのもいいですが、展示の生き物たちを見てから改めて見ると視点が変わって意外なものが欲しくなるかもしれません。
【2】の記事へ続きます。
インフォメーション
名称 | アクアマリンいなわしろカワセミ水族館 |
住所 | 福島県耶麻郡猪苗代町大字長田字東中丸3447-4 |
開館時間 | 通常期 9:30~17:00(3月1日~10月31日) 冬季 9:30~16:00(11月1日~2月28日) ※最終入館は閉館時間の30分前まで |
定休日 | 年中無休 |
駐車場 | 80台 無料 |
電話番号 | 0242-72-1135 |
HP | www.aquamarine.or.jp/kawasemi/ |
※記事作成時点の情報です。営業時間や料金等変更の場合があります。
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